照合順序(SQL Server)の異なるデータベース間のジョイン


ITコーディネータのシュウです。

 出雲大社

今年もあっという間にあと数日というところまで来てしまいました。今年の後半は仕事もかなり忙しくなり、なかなか時間も取れず、ブログの更新ができませんでしたが、気力を振り絞って書いています。
写真は、今年田舎に帰省した時に寄った出雲大社です。久しぶりに父親と一緒にお参りしたのですが、父親が子供のころは、正月に自転車で数時間をかけてお参りに行ったという話を聞き、今は車で1時間もかからずに行けるので、昔は大変だったんだなと改めて感じました。中を歩くと、旧暦の10月に全国から出雲大社に集う八百万の神様がお泊りになるという十九社という社があるのも初めて知りました。出雲地方以外、旧暦の10月のことを普通は神無月といいますが、出雲地方では神在月と言います。おもしろいですね。

さて、今年は元号が新しく令和になった記念すべき年でしたね。私としては、特にラグビーワールドカップでは、ONE TEAMという言葉がとても心に残りました。思い出せばいろいろなことがありましたが、大晦日に1年を振り返ってよかったと言えるように、最後まで頑張ろうと思います。皆さんも頑張りましょう!

<本日の題材>
照合順序(SQL Server)の異なるデータベース間のジョイン

SQL Serverの照合順序について、以前取り上げましたが、今回は、異なる照合順序のデータベース間でのデータのジョインをしたいケースが発生した場合に、可能なのかどうかについて確認してみました。これは、新しく作成したデータベースから、元々運用していた基幹のデータベースのテーブルを参照して抽出を行おうとしたら、照合順序が違うためにエラーが発生したという問合せを受けたことがあったので、自分でも一度試してみたいと思ったためです。照合順序とは、データの文字の大小関係を比較する場合の基準となるものをいうということで、前回説明しましたように、複数のテーブル間のジョインを行う際にも、重要な要素になります。

例)
照合順序が「Japanese_CI_AS」の既存のデータベース「BLOG」とは別に、「Japanese_90_BIN」という新しいデータベース「BLOG2」を作成します。

データベース作成時の照合順序設定

 ここで、元々「Japanese_CI_AS」の照合順序のデータベース「BLOG」にあるテーブル「BUMON_M」と同じレイアウトのテーブルを、新しく作成した照合順序が「Japanese_90_BIN」のデータベース「BLOG2」に作成して、データも登録します。

その後、「SYAIN_M」と「BUMON_M」とをジョインしてデータを抽出する処理を行ってみます。

まず、「BLOG」データベース内でジョインする場合は、

SELECT b.BUMON_CD, b.BUMON_NAME, s.SYAIN_CD, s.SYAIN_NAME
FROM dbo.SYAIN_M s
JOIN dbo.BUMON_M b
ON s.BUMON_CD = b.BUMON_CD
ORDER BY b.BUMON_CD, s.SYAIN_CD;

sql1

 上記を、「BLOG」データベースの「SYAIN_M」と先ほど作成した「BLOG2」データベースの「BUMON_M」とをジョインしてデータを抽出する処理を行ってみます。

すると、下記のようなエラーが返ってきます。
「メッセージ 468、レベル 16、状態 9、行 4
equal to 操作の "Japanese_90_BIN" と "Japanese_CI_AS" 間での照合順序の競合を解決できません。」

sqlエラー

上記の場合に正しく結果を出す方法は、データベースの照合順序を同じになるように、データベースを作り直すという方法もありますが、ジョインする項目について、COLLATE句を使用する方法があります。

SELECT b.BUMON_CD, b.BUMON_NAME, s.SYAIN_CD, s.SYAIN_NAME
FROM BLOG.dbo.SYAIN_M s
JOIN BLOG2.dbo.BUMON_M b
ON s.BUMON_CD = b.BUMON_CD COLLATE Japanese_CI_AS
ORDER BY b.BUMON_CD, s.SYAIN_CD;

ジョイン成功

エラーなく、結果が抽出されたことが確認できます。ただし、ジョインなどで必要な項目については全て、SQLの中でCOLLATE句の設定が必要になるため、面倒な部分もあります。

ちなみに、データベース自体の照合順序を変更する場合は、前回のときに取り上げたように、ただデータベースの照合順序を変更するだけではなく、既存のテーブルの各項目について、COLLATE文で照合順序を指定してALTER TABLE文を実行する必要がありますので、照合順序を正しく設定した空の新規データベースを作成した後に、テーブルの作成と、既存データの登録を行ったほうが早いケースもあると思います。

今日は以上まで

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