予算申請(損益予算)システム / 予算申請(設備投資予算)システム
「勘定明細内訳システム」の次のシステムとして、当初から「予算申請システム」が構築の対象でした。 JR九州の予算は損益予算と設備投資予算に分かれており、各部門からの予算要求を基に半年程度をかけて作成しますが、作業負荷が非常に大きいことが課題でした。
システムの導入前は次の手順に沿って予算を作成していました。
-
財務課が予算調書(Excelファイル)を各部門に配布
-
各部門が部内の予算要求を取りまとめて予算調書へ入力、財務課へ提出
-
財務課が各部門から受領した予算調書をチェック・集計し、全社予算を作成
これらはExcelベースでの作業なため、入力誤りのチェックやデータの集計・加工に多くの時間を要していました。今回、dbSheetClientによるシステム化を行なったことにより不整合なデータ入力を事前にチェックできるようになり、また入力した情報がデータベースに一元化されたことによって集計作業が自動化され、大幅な業務効率化を実現できました。
<システム化のポイント「予算申請(損益予算)システム」>
-
予算調書の簡略化、自動集計化
システム化にあわせて予算調書の見直しを行い、従来の全54調書から全37調書(廃止:8調書、自動集計化:9調書)へ 約3割の予算調書を削減しました。これにより各部門及び財務課の業務効率化につながりました。
※予算調書(例)
・収支総括表、人件費(総括表、明細表、事業別)、修繕費(総括表、明細表、事業別)など
-
集計作業の自動化
従来は各部門から受領したExcelベースの予算調書を加工・集計して全社予算を作成していましたが、以下の問題点がありました。
<問題点>
-
膨大なチェック・集約作業 → 54調書×35部門 = 1,890調書分の集計
-
差し替えにかかる重い業務負担 → 頻繁に起こる差し替えの度にExcelファイルの加工・再集計が必要
これに対し、今回のシステム化により不整合な入力データをシステム上であらかじめチェックできるようになり、予算調書の集計作業も自動化されたため、財務課のチェック・集計作業が大幅に削減されました。 また、各部門においても部内(各課など)でのチェック・取りまとめ作業が発生していましたが、これも自動化され作業負担 が軽減されました。
<システム化のポイント「予算申請(設備投資予算)システム」>
-
集計作業の自動化
従来は、各部門が作成したExcelベースの予算調書を財務課にて集計し、全社予算を作成していました(件名数約500件)。また、修正が発生する度にエクセルファイルを各部門に再提出してもらい、財務課で差し替え、再集計を行っていました。
今回のシステム化によって、損益予算と同様にシステム上で予算調書を作成することが可能となりました。エクセルでの提出が不要となったため、差し替えが発生した場合もシステム上の修正のみで完了できるようになりました。また、各部門の入力作業の進捗管理についても、従来はメールでのやり取りで手間がかかっていましたが、これもシステム上で行なえるようになり作業の軽減につながりました。