株式会社永谷園 様
https://www.kibun.co.jp/

食の安全に関わる検査「微生物、理化学、残留農薬、食物アレルギー、重金属など」約350項目に及ぶ「検査情報システム」を、dbSheetClientで構築!

検査データを一元管理することにより、検査依頼者も検査担当者も業務効率が格段に向上!検査依頼者と検査担当者の業務時間を、年間、約1,000時間削減!

永谷園 様のご紹介

 株式会社永谷園は、「味ひとすじ」の企業理念のもと、即席食品のパイオニアである「お茶づけ海苔」の開発から現在に至るまで、常に創意と工夫で時代に合った新価値を提案し、新市場を創造してまいりました。現在の商品ラインナップは、お茶づけ、ふりかけ、即席みそ汁、そうざいの素、麺商品など多岐にわたり、幅広い世代にご愛顧いただいています。

 昨今、少子高齢化で国内市場が縮小する一方、世界では人口が増大し食料が逼迫するなど食を取り巻く環境は大きく変化しています。しかしながら、時代の変化を読み取り、今のお客様が求める価値を提案することで、食品市場は十分に成長の余地があると考えています。

 私たちは新価値提案力に磨きをかけ、既存カテゴリーの活性化はもとより新しいカテゴリーにも果敢にチャレンジしてまいります。そして、永谷園らしいオリジナリティあふれる商品の開発、商品の魅力を伝えるさまざまな企画の実施、食の安全・安心の確保を通じて、お客様とこれまで以上に強い信頼関係を築き、「日本になくてはならない会社」へと躍進を図ってまいります。

会社概要

会社名
株式会社永谷園
創立
2015年(平成27年)4月
代表者
取締役社長 五十嵐 仁
事業内容
お茶づけ、ふりかけ、即席みそ汁、その他飲食料の製造販売
本社
東京都港区西新橋2丁目36番1号
TEL:03-3432-3105(代表)
技術開発センター
東京都大田区東六郷1丁目17番8号
工場
茨城工場・岡山工場
支店
札幌、仙台、新潟、宇都宮、東京、静岡、名古屋、金沢、大阪、広島、四国、福岡、鹿児島
駐在所
沖縄
決算
3月(年に1回)
発売元
三菱商事株式会社
関係会社
  • 株式会社永谷園ホールディングス
  • 株式会社サンフレックス永谷園
  • 株式会社オクトス
  • 株式会社花笠食品
  • 株式会社ニシエイ
  • 株式会社永竹
  • 株式会社サニーフーズ
  • 藤原製麺株式会社
  • Chaucer Foods Limited
  • MAIN ON FOODS, CORP.
  • 株式会社麦の穂ホールディングス
  • 株式会社麦の穂
  • Muginoho International,Inc.
  • NAGATANIEN USA,INC.
  • NAGATANIEN RS FOODS, LLC

 永谷園は、お茶づけ、ふりかけ、即席みそ汁、惣菜の素などの基幹商品に加え、オリジナリティのある麺類、甘味・菓子商品、無菌米飯、飲料、チルド食品、土産物など様々なカテゴリーで商品を開発し販売してまいりました。

 中央検査室では、原材料の定期的な検査や、生産された商品の検査に加え、新商品の開発段階における安全性の検証や、商品設計の妥当性を評価する場面においても、特性に応じた様々な検査や試験を行っています。検査可能な項目は、官能検査、微生物検査、理化学検査(水分、塩分、pHなど)、食品成分に加え、細菌の性状試験、残留農薬、動物用医薬品、食物アレルギー、重金属など、あわせて約350項目に及びます。最近では、食品に含まれるにおい成分の分析を始めたり、アレルゲン検査において消費者庁が通知する方法(ELISA法)に加え、より安定した精度を求めて新たな検査にも取り組んでいます。

 品質に、対するお客様の要求や世の中の状況を把握し、厳しく、かつ柔軟な検査体制をとりながら、安心安全の向上に努めています。

品質管理部 中央検査室(株式会社永谷園 技術開発センター)

技術開発センターの外観
理化学エリア
微生物検査
微生物培養エリア
アレルギー検査
アレルギー検査
残留農薬検査
理化学検査

訪問インタビュー

  • 生産本部 品質管理部
    QC室
    室長代理
    久保寺氏
  • 生産本部 品質管理部
    中央検査室 室長
    第1検査チームリーダー
    大平氏
  • 生産本部 品質管理部
    中央検査室
    天野氏
  • 生産本部 品質管理部
    中央検査室
    住岡氏

システム構成図

検査情報システム

システム規模

システム概要

 当社、中央検査室では、各部署「商品開発、商品企画、原料購買、研究開発部門、品証部門」などからの検査依頼を受け、安全性の検証などを、検査、試験を実施し、検査結果を依頼部署に回答しています。
 検査内容としては、商品原材料の定期的な検査や、生産された商品の検査に加え、新商品の開発段階における安全性の検証や、商品設計の妥当性を評価する場面においても、特性に応じた様々な検査や試験を行っています。
 検査項目には、微生物検査、一般理化学検査、食物アレルギー、残留農薬、動物用医薬品、重金属、食品成分、カビ毒などがあり、年間約2,300検体に対して15,000件を超える検査を行っています。
 これら一連の検査作業を、今回、dbSheetClientを導入して「N-Labosystem:株式会社永谷園 検査情報システム」を構築して、検査業務全般について行っています。

■トップ画面
■検査依頼一覧画面
■検査依頼画面
■結果入力画面
■検査結果検索画面
■検査成績書画面

システム導入前の課題・要望

 当社、中央検査室では、先にも述べましたが、食の安全に関する、微生物、理化学、残留農薬などと言った、高度で多岐に渡る厳しい、検査を日々実施してきました。
 その検査の種類・項目に合わせ、チームごとにMS-Accessで、それぞれに検査システムを構築していましたが、それに伴いデータベースも増えて行きました。最終的には、5個のデータベースがありました。
 この様に、データベースが増えることにより、情報の共有が十分とは言えませんでしたので、過去の検査データを十分に把握できずに、同じモノの検査依頼など、類似の重複検査なども結構ありました。
 また、検査依頼の書類も複数あり、依頼者も、どの書類を使い、どこに依頼を出せば良いのか、迷うことも結構ありました。さらに、それらの説明にも時間が掛かり、本来の検査業務以外の作業に追われることも多々ありました。
 年々、増加してくる検査依頼件数や、検査項目要望の対処にも限界を感じつつある中、さらに上記に示した多くの課題もあり、それらの解決が、現場からも急がれていました。

dbSheetClientを採用した理由

 上記の課題と要望を解決する為に、dbSheetClientと、各種パッケージソフトについて比較検討しました。

 選定基準で、重要なことは「従来の仕組みを残せること」を念頭に検討した時、パッケージソフトは、現場業務をパッケージソフトに合わせる必要があり、現場業務の流れを変えることになり抵抗がありました。さらに、パッケージソフトには、当社では不要な機能があったり、当社の業務の流れで、カスタマイズを行う場合、費用が高額になると判断しました。

 逆に、dbSheetClientは、他社さんの事例を見て「これは良いのでは」と思い、ニューコムさんに来て頂き、説明を聞いて、下記内容を確認し、導入を進めていきました。

  1. 現状の仕組みに合わせて、カスタマイズができること。
  2. データ統合(一元管理)ができること。
  3. 現状の課題・要望が解決できること。
  4. 開発の協力を行って頂けること。

 dbSheetClientを導入して、ニューコムさんに開発の協力(受託開発)を行って頂きながら、下記内容を整理してシステム構築して行きました。

  1. 現在の検査内容・品質基準を落とさずに、検査の流れや書類を整理しました。
  2. MS-Accessで構築した検査システムはありましたが、そのまま残して、今回は思い切って、その検査の流れや書類を、MS-Excelに置き換えて、dbSheetClientでシステムを構築して行きました。

システム導入の効果

 やはり、大きなメリットとしては、データベースを一つにまとめることにより、検査依頼者も検査担当者も業務効率が格段に向上しました。具体的には、

  1. 過去、誰が、どの様な検査依頼を出したのか、画面を見れば分かるので、同じ様な重複した検査依頼もかなり減りました。
  2. 検査依頼者から検査担当者に、過去の「年間のこれくらいの検査結果を下さい」「こう言ったデータが欲しいな」と言う時に、聞かなくても、自分で調べられるので、互いに仕事がしやすくなりました。
  3. 導入前は、検査項目ごとに検査依頼を出していましたが、導入後は、一回入力して、検査依頼と検体サンプルを出せば、必要な検査項目を実施してくれるので、検査依頼者側も業務効率が向上しました。
  4. 導入前は、検査依頼を出しても、その進捗状況が見えづらく「いつ終わるのかな?」と言った、ストレスがあったのですが、今は、画面で進捗状況が一目でわかるようになりました。
  5. さらに、報告書が必要であれば、検査依頼者が必要に応じて、pdfファイルに出力できるので、検査担当者が作成することは7・8割、軽減されました。

他にも、下記のような効果がありました。

  1. 社内の仕組み上、検査依頼のルートを統一しにくかった検査も、一律に今回のシステムに乗せることができました。
  2. 検査の流れと書類が整理されることにより、検査依頼者への説明時間が軽減されました。
  3. 検査依頼者も、検体サンプルをどこに持って行けば良いのかが、すぐにわかるようになりました。
  4. 協力会社や産休から戻ってきたメンバーへの、検査業務の教育、検査の流れの説明時間も軽減できました。
  5. 検体サンプル返却の流れも、明確にすることができました。

現時点で、導入前と導入後の検査依頼者、検査担当者の業務時間を比較算出したところ、年間、約1,000時間の削減が実現できるようになりました。

今後について

 今回は、中央検査室の中での、データベースの統合でしたが、フェーズⅡの計画として、今後は、各工場間を結んで、さらなる品質向上に努めて行きたいと思います。
 また、将来的には、検査機器の種類等の課題はありますが、それらの検査機器からデータを取得し、今回のシステムと連携して、さらなる業務効率の改善を行いたいと思います。

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