SOLIZE Products株式会社 様
(現: SOLIZE株式会社 様)
https://www.solize.com/

ユーザー事例 第二弾!
生産管理・業務支援システムにExcelをフル活用し、
基幹システム(ERP)との連携も実現!
DBのダウンサイジング(PostgreSQL)にも対応!

Excel資産を活用して、3Dデータを利用した試作品の受注から出荷までの全工程の見える化が更に進化!現場主導で、システムへの改善要望が上がり、日々、システムは進化を継続中!

SOLIZE Products株式会社(現: SOLIZE株式会社)様のご紹介

<試作技術支援サービス>
材料選択から製作工法・品質管理までをサポート

~用途・試験内容を把握した上で、最適なモデルを製作~

 グローバルな製品開発パートナーを目指すSOLIZEグループでプロトタイプエンジニアリングサービスを行うSOLIZE Productsでは1990年に3D Systems社の造形機を導入し、日本でいち早く光造形の試作サービスを開始しました。その後も、最新の造形機の導入や、キャパシティの拡張を行い、現在では光造形機17台、粉末造形機13台、金属造形機8台、3Dプリンター2台の計40台と国内最大級のキャパシティを誇る試作のサービスビューローとなっています。
 風洞試験、衝突試験、組付確認など、実験・検証は、商品の開発工程において欠かせません。SOLIZE Productsでは「開発の精度」を高めるため、お客様の用途や試験内容をあらかじめヒアリングします。そして、強度、耐久性、透明度、耐熱性など、様々なパラメータをもとに、お客様のニーズに最適な工法をご提案いたします。
 また、国内最大級の造形キャパシティと、豊富な材料バリエーションで、お客様の日程に合わせてタイムリーに対応します。注型や鋳造、切削など併用し、そのまま機能評価試験に使用可能な「試験モデル」を納めることが可能です。

<3Dプリンター(金属・粉末・光造形機)販売>
最新の造形技術をご提供

 SOLIZE Productsは、3D Systems社の正規代理店であり、光造形機、粉末造形機、金属造形機の販売・サポートを行っています。
 単なる装置販売だけではなく、サービスビューローで培った生産技術のノウハウを有効活用し、装置を導入いただく際には、お客様のニーズに合った生産技術のご提供も可能な販売体制となっています。また、光造形、粉末造形の各種材料販売ならびにメンテナンスサービスも行っています。

会社概要

会社名
SOLIZE Products 株式会社
設立
2013年4月(前進は1990年設立)
代表者
後藤 文男
従業員数
1,700名(グループ連結2016年12月末)
事業内容
試作モデル製作(金属造形・光造形・粉末造形・注型・鋳造・樹脂切削・金属切削・板金等)
米国3DSystems社製 造形機販売 ・ ユーザーサポート業務
保有設備
金属造形機8台・光造形機17台・粉末造形機13台
インクジェット(3Dプリンター)2台
本社
〒242-0001
神奈川県大和市下鶴間1623-14 三機大和ビル1階 Global Engineering Center-Yamato
TEL:046-408-0121
FAX:046-408-0120
工場
【大和工場】
〒242-0001 神奈川県大和市下鶴間1623-14 三機大和ビル1階
Global Engineering Center-Yamato
TEL:046-408-0121
FAX:046-408-0120
【豊田工場】
〒471-0841 愛知県豊田市深田町1-97-1
TEL:0565-25-1919
FAX:0565-25-1920
【横浜工場】
〒224-0053 神奈川県横浜市都筑区池辺町4849
TEL:045-937-0390
FAX:045-937-0391
営業所
【横浜営業所(横浜工場内)】
〒224-0053 神奈川県横浜市都筑区池辺町4849
TEL:045-937-0390
FAX:045-937-0391
【豊田営業所(豊田工場内)】
〒471-0841 愛知県豊田市深田町1-97-1
TEL:0565-25-1919
FAX 0565-25-1920
【栃木営業所(TB/栃木ブランチ内)】
〒321-0953 栃木県宇都宮市東宿郷6-1-7 ビッグ・ビー東宿郷4F
TEL:028-651-5919
FAX:028-651-6120
【大阪営業所(OB/大阪ブランチ内)】
〒563-0047 大阪府池田市室町1-8 たいせい池田駅前ビル5階
TEL:072-750-2519
FAX:072-750-2920
SOLIZEグループ会社
SOLIZE株式会社
英知創機械科技(上海)有限公司
SOLIZE India Private Limited
SOLIZE USA Corporation
CSM Software Private Limited
CSM Software USA, LLC

訪問インタビュー

システム構成図

生産管理・業務支援システム(PRODIGI-BEATS)

システム規模

生産管理・業務支援システム(PRODIGI-BEATS)

  • テーブル数: 23
  • 画面数(Form数): 11
  • 印刷(帳票数): 5
  • タスク数: 695
  • SQL数: 125
  • マクロ数:
    DBSCに登録しているマクロ数: 221
    ブック内のVBA数: 628
  • 計算式数: 59
  • シート数: 31
  • 開発着手:
    2015年10月 テーブル設計開始
    2015年11月 VBA構築開始
    2015年12月 サーバー構築開始
    2016年1月 ODBC接続完了
    2016年1月 dbscプロジェクト実装開始
    2016年3-4月 単体検証
    2016年5-6月 連結検証
    2016年7月 ERP連携検証
  • 本番稼働: 2016年11月

システム概要

生産管理・業務支援システム(PRODIGI-BEATS)

 今回、ERPシステムとの連携対応や新DBへの対応を含めて、第3世代の生産管理・業務支援システム(PRODIGI-BEATS)を2016年11月にリリースし、運用を行っています。
 当社は、2009年末にdbSheetClientを導入して、Excelベースの生産管理・業務支援システム(PRODIGI-V)を2010年に開発して運用してきました。約4年間(2010年~2014年)に、200回以上の機能改善に対応して、製造現場の基幹システムとして定着しました。その後、2014年に、第2世代の生産管理・業務支援システム(PRODIGI BM/PM)をリリースして、約2年間(2015年~2016年)運用しました。 下の図は、dbSheetClientを2009年末に導入後、3世代に渡って、開発・運用してきたPRODIGI(プロデジ)開発の歴史です。

dbSheetClientを導入された経緯

 製品の多様化、市場の変化への対応が必要になりましたが、旧システムの改修が困難でした。またシステムの成長性を考慮し、システム構築後に製造部門が主体となりシステム運用、改善を実施できる仕組みを求めた結果、dbSheetClientを導入することにしました。具体的には、製造部門の各部課、工程で自発的に作成されるエクセルツールやエクセル帳票類を管理、運用するために、DBの統一とツール間の連携が必要でした。 特にExcelをDBにセキュア(安全)に連携させることを考えたとき、dbSheetClientには必要な機能が揃っていました。
 もともと、業務システムは、内製化していく方針が強かったものですから、販売管理システム、生産管理システムなど、多くのシステムを社内で構築し運用していました。 しかし、メンテナンス負荷の増加や市場変化からの乖離など、時代の変化に追いついていないと感じてきたことから、もう少し手軽に自分達でメンテナンス出来る仕組みにしたい、ということが、一番のきっかけでした。システム構築に対し、ユーザーとして一番取り組みやすいExcelから着手し、今のPRODIGIに成長してきているわけですけど、Excelであり続けているところと、それを活かせるdbSheetClientとの組み合わせが、今でも最大のポイントであると感じています。

PRODIGI-Vのシステムについて

PRODIGI-V(第1世代)

 2010年に主だった機能対応(設計・オーダー進捗、造形進捗・工数登録、リファクタリングなど)を行い、リリースしました。
 フロントエンドがExcelなので、ユーザー(製造現場)側では、こうしたら、こうできるというイメージを容易に持つことができ、非常に多くの要望が打ち上げられ、どんどん自己進化していきました。 細かい要望は都度対応していき、PRODEGI-Vでは小さな機能 からデータベース側との連携強化まで、約200回以上の改善を行いました。

PRODIGI BM/PM(第2世代)

 2014年に生産管理体系が変わったことで、ガントチャートのオーダー進捗管理が不要となり、構成からなくしました。また他の社内システムとの連携対応を行い、リリースしました。
 当初(PRODIGI-V運用時)は、生産管理部隊が、トップダウンで現場をコントロールするピラミッド構造の管理体系でした。第2世代では、現場個々が自工程を管理し、各工程で最高の出力を出そうという体制に変わりました。そのような背景から、オーダー進捗という全体を見るものではなくて、個々の工程を管理する画面の機能強化を行いました。

 例を挙げますと、造形進捗(=マシンのリソースを管理する画面)では、造形機稼働率を高めるために、造形予定編集の予定自動組み換え機能や、稼働状況を一目するための表示時間軸の切り替え機能などの機能拡張を実施しました。 また、仕上げ管理(人が手作業で仕上げを行う工程の画面)では、リソースである作業者の管理に着眼し、作業者リソース、作業進捗、前工程の作業完了予定や納期などの日程の3項目を可視化し、共有できるよう画面デザインの見直しと機能拡張を行いました。

※PRODIGI BM: 受注、設計データ、加工機から製品を取り出すまでの上流工程を担当
※PRODIGI PM: 製品の仕上げから検査、出荷までの下流工程を担当

dbSheetClient2015を使ってシステム化された理由について

PRODIGI-BEATS(第3世代)

 officeバージョンのEOL(End Of Life:製品寿命の終わり)への対応が先ず挙げられます。※Excel2007からExcel2010以降のバージョンへの対応
システム化のポイントについては、次の3点です。

  • 基幹システム(ERP)との連携対応
  • DB(PostgreSQL)への対応
  • プロジェクトの結合対応

 今回、基幹システム(ERP)を切替えるということで、一番大きな変更はDB側の変更になりました。 従い、PRODIGI側は大きな変更をさせず、フロントエンドと大きな機能はそのままで、DBの改修に伴う対応として、PRODIGIのDB設計、クエリ開発、dbSheetClientの定義作成などに約半年強を掛けた後、2016年11月にリリースしました。
 DBは従来のOracleからPostgreSQLに切り替えることでコスト削減を狙いました。一方でdbSheetClient 2015はNativeのクライアントに対応してない(接続可能データベースとして保証していない)ことが懸案でしたので実は少しチャレンジでした。実際にdbSheetClient2015でのODBC設定は、すんなりとはいかなかったのですが、接続文字列のサンプルやODBCドライバに関するアドバイスなどニューコムさんにサポートして頂き、無事実装することができました。

■PRODIGI-BEATS トップ画面
■PRODIGI-BEATS 光造形進捗画面
■PRODIGI-BEATS 出荷リスト画面

他システムとの連携について

 基幹システム(ERP)とODBC接続で連携しています。基幹システム(ERP)は、インターネット上(クラウドサーバー)で動かし、 PRODIGIは、社内に置いているサーバーを中間サーバーとして利用しています。 基本的には、基幹システム(ERP)からデータを受け取り、それをPRODIGIに表示する形になります。一部、生産実績の工数や原価計算に関わるデータを基幹システム(ERP)側にアウトバウンドするということを行っています。

dbSheetClientを使ってみて、良かった点、改善して欲しい点について

<良かった点>

  • EUCツールとして優れていること。
  • フロントエンドに優れている。(※UXが高い)

<改善して欲しい点>

 Excel側の『名前の定義』設定が増えた場合の管理が手間です。システム規模が大きくなった時に、定義した名前の名称管理がつらいな、というのがあると思います。他社さんで出ているかわかりませんが、開発する中で、名前を一覧に出すVBを別に書いたり、整合を取る管理用のリストを作ったり、などという別管理が発生してしまうところがあります。 是非とも改善をお願いします。

dbSheetClient2015で、作り直す時に感じられたことについて

 当社は、2009年にdbSheetClientのVer.4を導入しました。 そのバージョンと比べて、dbSheetClient 2015は、開発版のUIが大きく変わり、格段に使いやすくなったと思います。 合わせて、動作レスポンスが、ものすごく速くなりましたね。 これは、開発版、実行版の双方ともに、圧倒的に違うと感じています。 利用ユーザー(現場)は、実行版のレスポンスの速さに喜んでいます。
 利用ユーザーにとって大切なところは、使いやすいこと、わかりやすいこと、速いこと。間違えてもやり直しが可能なのは、画面がExcelであるからこそ使いやすい仕組みだと思います。 こう言うと、Excelがフロントで使えることだけが良いだけじゃないかと思われてしまうかもしれませんが、dbSheetClient 2015は、アカウント管理、ロール管理、ログ蓄積などの機能を備え、セキュアにExcelをフル活用できる専用ツールだと言う点がメリットであり、この点を改めて認識しました。

現場からの要望事項の取り扱い、その対応について

 社内掲示板には、要望打ち上げ窓口を設けており、いつでも誰でも要望を上げることができるようになっています。基本的には、部署内、工程内で整合をとった要望を提出してもらいます。要望については、その効果と優先度を判断し、都度対応しています。 要望が多岐にわたる場合は、要望を蓄積し、改善プロジェクトを組み、対応を実施しています。 PRODIGI BM/PMからPRODIGI-BEATSに変わり、初めの3ヶ月は、2日に1件の要望・問合せが入ってくるという感じでしたが、その後は要望打ち上げも終息しています。

今後の予定について

 今後、会社の成長とともに基幹システム(ERP)も成長が求められます。 その中では、基幹システム(ERP)とPRODIGI-BEATS間で連携するフィールドの変化も発生すると予想しており、この対応が最も重要で工数を要する活動になります。 また、現場は常に改善を繰り返していますので、その中で発せられた声をしっかり汲み取り、製造現場を支える仕組みとしてPRODIGIを成長させていきたいと考えています。

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